ヘアレスマウス(Hos:HR−1)を用いた皮膚疾患モデルの作成
ヘアレスマウス[Hos:HR−1、(株)星野試験動物飼育所]を用いて、マグネシウム欠乏の特殊飼料を与えることにより、皺および乾燥肌のモデルとなる皮膚疾患モデル動物の作製を試みた。

図1左:♂HR-AD群、右:♂対照群

特殊飼料「日本農産工業株式会社」を与えるHR−AD群と、通常の粉末飼料「ラボMRストック 日本農産工業株式会社」を与える対照群を設け、雌性ヘアレスマウス各15匹(4週齢)をそれぞれHR−AD群10例、対照群5例に振り分けた。
動物には上記飼料を6週間にわたり自由摂取させた。飼育期間中、皮膚の観察、体重測定を行った。飼育期間終了日に動物の胸背部の皮膚厚を測定した。
その後動物をエーテル麻酔して採血、安楽死せしめて皮膚組織を採取し、血中IgE量測定および皮膚の病理組織学的検査を行った。


臨床所見:雄は試験開始後27日目、雌は35日目より皮膚は淡赤色を呈し、皺が出現した。さらに雄では35日目より皮膚の乾燥と落屑が軽度に認められた。(図1)
皮膚の病理組織所見:HR−AD群では、角質肥厚と表皮肥厚がみられ、皮下組織には軽度のリンパ球性細胞浸潤がみられた。
(図2)

体重の変化:雌雄ともHR−AD群の体重増加は、対照群と比較して軽度に抑制された。(図3)

図2 背部皮膚の組織H染色
  左:雄HR−AD群、右:雄対照群
皮膚厚:雌雄ともHR−AD群の皮膚厚は対照群と比較して大きかった。
実験群
動物数
皮膚厚(×0.01mm)
雄 対照群
  HR-AD群
5
10
74.5
102.6
雌 対照群
  HR-AD群
5
10
65.1
86.4
数値は平均値
血中totalIgE値:雌雄ともHR−AD群の血中Total IgE値は、対照群と比較して高値を示した。血中Total IgE濃度(ng/mL)
動物群
動物数
血中Total IgE濃度
雄 対照群
  HR-AD群
5
10
3.83±2.70
12.12±5.99
雌 対照群
  HR-AD群
5
10
4.47±4.12
12.83±9.12
数値はmean±SD

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